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研究会の紹介

バイオマス利用研究会の紹介

バイオマス利用研究会は、伝統技術から最先端技術まで、京都のものづくりを支援する(公財)京都高度技術研究所の中に設置された研究会で、産学公連携事業の一翼を担っています。バイオディーゼルを始めとして、様々なバイオマスへの取組を先進的に進める京都の地で、私たちバイオマス利用研究会も平成11年1月に発足して以来、20年以上の活動を進めています。

会長 塩路 昌宏 京都大学名誉教授
幹事
石田 耕三 株式会社堀場製作所 社友

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会長のご挨拶

会長 塩路昌宏
(京都大学 名誉教授)

2023年度より本会の名称を『バイオマス・新エネルギー利用研究会』に改めることとなりました。この名称変更につきましては、幹事会にて検討した結果を2022年度の会務報告にてご紹介し、会員各位のご意見をお伺いした上で賛助会員へのアンケートによりご了承いただいたものです。なお、これに伴い英文名を ”Society of Biomass and New Energy Utilization” とし、略称はこれまでと同じ ”SBU” とさせていただきます。
本会は、バイオマスの有効利用に関する社会的及び技術的課題について産学公が密接な交流を行う場を提供することを目的とし、1999年に池上先生を会長として発足しました。2013年度からは私が会長を引継ぐとともに、昨年度までの24年間に121回の研究会を開催して参りました。研究会では、主にバイオマス関連のテーマについて2件の話題をご提供いただくことにより、社会的問題、技術的課題等を多くのバックボーンをお持ちの会員各位と情報共有し、有益な議論を実施できたと考えております。

しかし、昨今の脱炭素を巡る動きを受け、エネルギー・環境問題の方向性が大きく変化しています。カーボンニュートラルなバイオマスの重要性がより増しているところではありますが、太陽光・風力を始めとする再生可能エネルギーの大規模拡大に加え、水素利活用や電動化・DX、脱炭素技術の進展など、より広範囲のエネルギー関連動向を見定めることが重要です。

本会では、これまでからもバイオマスを主体としてエネルギー全般に関わるテーマを随時選定してきましたが、今回の名称変更を受けて議論の対象をより明確にし、将来のエネルギーに関して話題性のある講演会を企画・推進していく所存です。是非、皆様の忌憚のないご意見をお聞かせいただくとともに、今後ともより一層のご支援をお願いする次第です。(2023年4月)

100回記念にあたって

幹事代表 石田 耕三(株式会社堀場製作所 元 代表取締役副社長)

平成30年度はバイオマス利用研究会が発足して20年目、研究会は会を重ねて100回目という記念すべき回を迎えることができました。心よりお祝い申し上げます。

発起人の一人として本研究会の発展を大変うれしく思っておりますと同時に、会を今日までご指導を頂いております池上詢先生、塩路昌宏先生に心から感謝申し上げます。また、この研究会をご支援いただいています会員の皆様、京都市様、ASTEM様にそして事務局の皆様に心よりお礼申し上げます。

振り返ってみますと、平成9年の5月に日本自動車技術会の総会が横浜で開催された後、池上先生とご一緒に、京都に新幹線で帰る機会がありました。今でもはっきりと記憶していますが、その新幹線の中で「人間にとってこの上もない神様からの授かりものであるお酒」を飲み交わしながら、今後の自動車の排ガスの厳しい規制への対応や、CO2排出の低減、すなわち内燃機関の燃費低減などの課題を論議させて頂きました。

その中で、「バイオマス由来の含酸素燃料は、自動車用燃料として使えばオクタン価が上がってエンジン効率を上げ燃費改善につながるのではないか」と言うことになり、「エンジンにアルコールを飲ますのは少し勿体ない気はするが、バイオマスの液体燃料利用に関する研究会をオーガナイズしてはどうだろうか」とのご提案がありました。
そこで、当時ASTEMの理事長であられた故堀場雅夫最高顧問のご尽力を得て、京都市様のご理解ご協力を得ることが出来まして、より広い視野からバイオマスのエネルギー利用を考えるための「バイオマス利用研究会」が発足することになりました。

この会が発足した平成10年には、まだバイオマスエネルギーは資源エネルギー庁では新エネルギーとして扱われていない時代でした。振り返りますと2度のエネルギー危機により一度バイオマスに関連する研究も盛んになった時期がありましたが、その後、エネルギー需給も緩んで新エネルギー関連からバイオマスは抜け落ちてしまい、技術の開発にブレーキが掛かってしまいました。平成13年にやっと新エネルギーとしてバイオマスが加えられ、国の研究補助金などもやっと認められるようになり研究活動も徐々に活発になってまいりました。

この間、国状に違いはあるにせよ、北欧やドイツなどでは地道にこの領域の研究も進み工業的にも成果を上げ、すでに化石燃料という悪魔のささやきから解放されるだけの状況になっています。

国内でも、バイオマスは無限のリサイクル資源ですので、必ずやその効率的な利用方法の技術も開発され、社会システムに受け入れられ、これらからのグローバルなエネルギー問題の解決策の一つとして貢献できるものと確信しています。
その様な意味でも、今後も本研究会がバイオマスを中心として環境、資源、エネルギー問題へ有用な提案を発信できる研究会として、多くの方に理解されるよう努力して行きたく、皆様方のより一層のご協力ご支援をお願いしましまして、私のご挨拶に代えさせて頂きます。(2018年11月)

会長交替のご挨拶

新会長 塩路昌宏
(京都大学 名誉教授)

前池上会長の意志を継いで、平成25年度から本研究会の会長を務めさせていただくことになりました。私自身は、池上先生と同じく、エンジンを始めとする燃焼・動力変換の高効率化・クリーン化・代替燃料利用による低炭素化をテーマとして研究しています。バイオマス関係としては、様々な起源のバイオディーゼル燃料(主に植物油・廃食油由来のFAME)の着火・燃焼特性の解明やバイオガスのエンジン利用に関わる実験研究に取り組んで参りました。

言うまでもなく、現在、エネルギー・環境問題は我々の生活と深く関わっており、化石資源への依存から一刻も早く脱却して低炭素社会を構築することが求められています。それには、植物(農産物、樹木、藻類、栽培作物)および有機系廃棄物(農林水産廃棄物、産業系廃棄物、都市ごみ)、等のバイオマスを原料とするエネルギー変換の発展・拡大が有望な選択肢の一つと考えられ、カーボンニュートラルな資源による炭素循環型社会システムを実現する必要があると考えています。

本研究会では、皆様のご協力の下、バイオマス利用に関する問題点を洗い出し、その解決を図るために、様々な観点からテーマを設定し、話題性のある講演会・見学会を企画・推進しています。今後とも、より一層のご支援をお願いする次第です。(2013年4月)

趣意書

池上 詢

前会長 故 池上 詢
(京都大学 名誉教授)

バイオマスとはエネルギー源として利用される生物資源を指し、燃料として直接燃焼させるほかに、より一層使い勝手のよい燃料に変換して使うことができます。

とくに植物バイオマスは、その成長段階で炭素同化作用によって二酸化炭素を吸収するため大気中の二酸化炭素の増加がなく、地球温暖化防止の観点から好ましいと思われます。

バイオマス利用には地球温暖化の抑制のほかに、ごみの減量、環境保全、ビジネス創生、雇用拡大など多くの可能性があるものの、化石燃料に比べてコスト高で採算性が低いと言われてきました。

しかるにバイオマス原料には、穀物生産などに伴う農林業廃棄物や製材業の廃棄物、都市固形ごみのうちの紙、繊維、食品、建築廃材なども含まれており、これらのバイオマス生産量はかなり多く、都市や地域の有用な資源として活用できる可能性が秘められています。さらに将来は農林技術によって積極的にバイオマスを生産すれば、エネルギー資源の自給の方向に少しでも近づけることも期待されます。

このような点からバイオマス利用に関する問題点を洗い出し、その解決を図ることが望まれます。そのためには従来の細分化された学術分野や技術分野にとらわれず新しい視点からの研究を行う必要があります。

さらに技術面からばかりではなく、行政側や市民を含む連携と交流に基づく取り組みが必要です。バイオマス利用研究会は、このような観点からバイオマスをクリーンで利用しやすいエネルギーに変換し活用するシステムの構築などのバイオマス高度利用に関する研究を進め、その成果を積極的に提言して機運をつくることにより、現代社会の抱える問題の解決の糸口を見出したいと考えています。

本研究会の主旨にご賛同のうえ、ご参加をお願い申し上げる次第です。(1999年1月)

会員名簿について

会長 塩路 昌宏 京都大学名誉教授
幹事 石田 耕三 株式会社堀場製作所 社友
企画委員 諸岡 秀憲 元 ヤンマー株式会社
法人会員(協力会員含む)
ヤンマーホールディングス(株) 大阪ガス(株) (株)クボタ (株)タクマ
(株)島津テクノリサーチ 新東工業(株) (株)ダイセル (株)イクロス
(株)レボインターナショナル (株)堀場製作所 (株)日吉 (株)石橋
松阪木質バイオマス熱利用協同組合 日立造船(株) 日野自動車(株) トヨタ自動車(株)
ヤマキ商事(株) 内外エンジニアリング(株) 住友精密工業(株) 大陽日酸(株)
(株)メディカルウェイストシステム NPO-DORE次世代資源エネルギー開発機構
事務局 青木 義則 元 ヤンマーエネルギーシステム株式会社
福留 二朗 ヤンマーホールディングス株式会社 中央研究所 基盤技術研究センター
ダイナミクスグループ シニアスペシャリスト
井ノ上 哲志 株式会社堀場製作所 エネルギー・環境本部 副本部長
資源循環研究企画担当 公益財団法人京都高度技術研究所 未来プロジェクト推進室

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会則について

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会員専用ご意見フォームについて

バイオマス利用研究会では、会員専用フォームにて、広くご意見を募集しております。
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入会申込

当会は会員制の研究会となっています。法人会員あるいは協力会員へのご登録をお願いします。大学や研究機関に所属される方は個人会員として登録することが出来ます。詳しくは当会会則 「会員」・「参加費」をご覧ください

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