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研究会の紹介

バイオマス利用研究会の紹介

バイオマス利用研究会は、伝統技術から最先端技術まで、京都のものづくりを支援する(公財)京都高度技術研究所の中に設置された研究会で、産学公連携事業の一翼を担っています。バイオディーゼルを始めとして、様々なバイオマスへの取組を先進的に進める京都の地で、私たちバイオマス利用研究会も平成11年1月に発足して以来、18年以上の活動を進めています。

会長: 塩路 昌宏 京都大学名誉教授
幹事: 池上 詢 京都大学名誉教授
石田 耕三 株式会社堀場製作所 元 代表取締役副社長
中村 一夫 公益財団法人京都高度技術研究所 未来プロジェクト推進室
資源循環研究企画 アドバイザリーフェロー

>> 事務局の公益財団法人京都高度技術研究所へのアクセスはこちら。

趣意書

バイオマスとはエネルギー源として利用される生物資源を指し、燃料として直接燃焼させるほかに、より一層使い勝手のよい燃料に変換して使うことができます。

とくに植物バイオマスは、その成長段階で炭素同化作用によって二酸化炭素を吸収するため大気中の二酸化炭素の増加がなく、地球温暖化防止の観点から好ましいと思われます。

バイオマス利用には地球温暖化の抑制のほかに、ごみの減量、環境保全、ビジネス創生、雇用拡大など多くの可能性があるものの、化石燃料に比べてコスト高で採算性が低いと言われてきました。

池上 詢

前会長 池上 詢
(京都大学 名誉教授)

しかるにバイオマス原料には、穀物生産などに伴う農林業廃棄物や製材業の廃棄物、都市固形ごみのうちの紙、繊維、食品、建築廃材なども含まれており、これらのバイオマス生産量はかなり多く、都市や地域の有用な資源として活用できる可能性が秘められています。さらに将来は農林技術によって積極的にバイオマスを生産すれば、エネルギー資源の自給の方向に少しでも近づけることも期待されます。

このような点からバイオマス利用に関する問題点を洗い出し、その解決を図ることが望まれます。そのためには従来の細分化された学術分野や技術分野にとらわれず新しい視点からの研究を行う必要があります。

さらに技術面からばかりではなく、行政側や市民を含む連携と交流に基づく取り組みが必要です。バイオマス利用研究会は、このような観点からバイオマスをクリーンで利用しやすいエネルギーに変換し活用するシステムの構築などのバイオマス高度利用に関する研究を進め、その成果を積極的に提言して機運をつくることにより、現代社会の抱える問題の解決の糸口を見出したいと考えています。

本研究会の主旨にご賛同のうえ、ご参加をお願い申し上げる次第です。

会長のご挨拶

塩路 昌宏

会長 塩路 昌宏
(京都大学 名誉教授)

2019年度は、元号が「令和」に革まり、消費税率が10%に引き上げられるなど、社会に大きな変化が生じた。気候変動による自然災害も例年に増して多く発生した。8月終わりの九州豪雨による激甚災害や、9~10月に立て続けに発生した台風大雨が主に東日本に甚大な被害を与えた。台風15号の強風では広範囲に電柱が倒れて千葉県を中心に最大約93万軒が停電し、全面復旧に3週間を要した。。台風19・21号の記録的な大雨では、堤防決壊での浸水や土砂崩れなどで多くの死傷者が出たほか、長野市の北陸新幹線車両基地の10編成120車両が水没し、治水の重要性が再認識された。

世界各地でも高温、多雨、少雨、等の異常気象が多発した。多くの地域で異常高温に見舞われ、フランスでは6〜7月の熱波により1400人以上の死者が出た。また、大雨による死者は数千人規模となり、洪水でも多額の経済被害が発生している。さらに、オーストラリアでは異常高温と乾燥のために9月から数か月間にわたって発生した森林火災により、ほぼ韓国と同じ面積の1000万ヘクタール以上の森林が燃え尽くされ、そこに住む無数の動物が被害を受けた。これらの地球環境問題を巡っては、11月に米国が1年後のパリ協定からの離脱を正式に通告しているなか、翌12月に国連気候変動枠組条約第25回締約国会議(COP25)がスペインで開催され、CO2削減目標期間や海外での削減分を自国の削減分として加算する「市場メカニズム」の実施指針の交渉が一つの焦点となったが、完全な合意には至らなかった。

このような環境・エネルギーの状況を踏まえ、本研究会では2019年度も5回の講演会を開催し、大学・研究機関、会社・企業より10名の講師をお招きして様々な観点から話題提供いただいた。バイオマス利用の取り組みとして、未利用森林資源の実態および木質バイオマス発電設備の最新状況に加えて、ガス化やバイオディーゼル燃料化における技術開発が紹介された。また、アジアバイオマスコミュニティー構築やSDGsを踏まえたマネジメントによる環境保全、海外バイオマスエネルギー大量導入の可能性のほか、トチュウエラストマーの開発や多様な物質生産にむけたゲノム育種の進展と高収量ソルガム育種の社会実装、等についてご講演いただいた。

本バイオマス利用研究20号は、講師の方々に改めてご講演内容に関するご寄稿をお願いし、7編の記事をご提出いただいたもので、会員の皆様に有用な情報となれば幸いである。ご多忙の中、講師をお引き受け下さり、本報告書にご執筆いただいた各位には、深く御礼申し上げる。

今後も、環境・エネルギー問題の動向や社会・経済の情勢を踏まえ、引き続き話題性のある取り組みをテーマ選定し、バイオマス利用の普及拡大に貢献できるように努めていきたいと考えている。ただし、中国武漢で昨年末に発生した新型コロナウイルスの爆発的感染拡大抑止のために全国都道府県へ発令された緊急事態宣言により、三密(密閉、密集、密接)の回避と外出自粛が要請され、2020年度の活動には大きな制約が課せられている。会員各位には、これらへの対応についてご理解いただくとともに、今後も変わらずご協力、ご支援をお願いする次第である。

100回記念にあたって

幹事代表 石田 耕三(株式会社堀場製作所 元 代表取締役副社長)

平成30年度はバイオマス利用研究会が発足して20年目、研究会は会を重ねて100回目という記念すべき回を迎えることができました。心よりお祝い申し上げます。

発起人の一人として本研究会の発展を大変うれしく思っておりますと同時に、会を今日までご指導を頂いております池上詢先生、塩路昌宏先生に心から感謝申し上げます。また、この研究会をご支援いただいています会員の皆様、京都市様、ASTEM様にそして事務局の皆様に心よりお礼申し上げます。

振り返ってみますと、平成9年の5月に日本自動車技術会の総会が横浜で開催された後、池上先生とご一緒に、京都に新幹線で帰る機会がありました。今でもはっきりと記憶していますが、その新幹線の中で「人間にとってこの上もない神様からの授かりものであるお酒」を飲み交わしながら、今後の自動車の排ガスの厳しい規制への対応や、CO2排出の低減、すなわち内燃機関の燃費低減などの課題を論議させて頂きました。

その中で、「バイオマス由来の含酸素燃料は、自動車用燃料として使えばオクタン価が上がってエンジン効率を上げ燃費改善につながるのではないか」と言うことになり、「エンジンにアルコールを飲ますのは少し勿体ない気はするが、バイオマスの液体燃料利用に関する研究会をオーガナイズしてはどうだろうか」とのご提案がありました。
そこで、当時ASTEMの理事長であられた故堀場雅夫最高顧問のご尽力を得て、京都市様のご理解ご協力を得ることが出来まして、より広い視野からバイオマスのエネルギー利用を考えるための「バイオマス利用研究会」が発足することになりました。

この会が発足した平成10年には、まだバイオマスエネルギーは資源エネルギー庁では新エネルギーとして扱われていない時代でした。振り返りますと2度のエネルギー危機により一度バイオマスに関連する研究も盛んになった時期がありましたが、その後、エネルギー需給も緩んで新エネルギー関連からバイオマスは抜け落ちてしまい、技術の開発にブレーキが掛かってしまいました。平成13年にやっと新エネルギーとしてバイオマスが加えられ、国の研究補助金などもやっと認められるようになり研究活動も徐々に活発になってまいりました。

この間、国状に違いはあるにせよ、北欧やドイツなどでは地道にこの領域の研究も進み工業的にも成果を上げ、すでに化石燃料という悪魔のささやきから解放されるだけの状況になっています。

国内でも、バイオマスは無限のリサイクル資源ですので、必ずやその効率的な利用方法の技術も開発され、社会システムに受け入れられ、これらからのグローバルなエネルギー問題の解決策の一つとして貢献できるものと確信しています。
その様な意味でも、今後も本研究会がバイオマスを中心として環境、資源、エネルギー問題へ有用な提案を発信できる研究会として、多くの方に理解されるよう努力して行きたく、皆様方のより一層のご協力ご支援をお願いしましまして、私のご挨拶に代えさせて頂きます。

会員名簿について

会長: 塩路 昌宏 京都大学名誉教授
幹事: 池上 詢 京都大学名誉教授
石田 耕三 株式会社堀場製作所 元 代表取締役副社長
中村 一夫 公益財団法人京都高度技術研究所 未来プロジェクト推進室 資源循環研究企画
アドバイザリーフェロー
企画委員: 安孫子哲男 元 住友精密工業株式会社
諸岡 秀憲 元 ヤンマー株式会社
井上 博史 公益財団法人京都高度技術研究所 事務局長
法人会員
(株)イクロス 大阪ガス(株) 木村化工機(株) (株)クボタ
NPO-DORE 次世代資源エネルギー開発機構 (株)島津テクノリサーチ 新東工業(株) 住友精密工業(株)
ダイセル化学工業(株) 大陽日酸(株) (株)タクマ トヨタ自動車(株)
内外エンジニアリング(株) 日油(株) 日立造船(株) 日野自動車(株)
(株)日吉 (株)堀場製作所 松阪木質バイオマス熱利用協同組合 (株)三ツワフロンテック
(株)メディカルウェイストシステム ヤマキ商事(株) ヤンマーホールディングス(株) (株)レボインターナショナル  
事務局: 青木 義則 ヤンマーエネルギーシステム株式会社
長沢 克己 株式会社堀場製作所 営業本部 シニアアドバイザー
福留 二朗 ヤンマーホールディングス株式会社 中央研究所 基盤技術研究部
ダイナミクスグループ 主席研究員
野木久美子 公益財団法人京都高度技術研究所 未来プロジェクト推進室 資源循環研究企画担当

>> 会員限定公開の名簿PDFファイルはこちらからダウンロードしてください。(要ID、パスワード)
>> 修正があれば事務局へお申し出ください。都度、アップデートいたします。

会則について

>>会則のPDFファイルはこちらからダウンロードしてください。

会員専用ご意見フォームについて

バイオマス利用研究会では、会員専用フォームにて、広くご意見を募集しております。
>> 会員専用ご意見フォームはこちらからどうぞ。(要ID、パスワード)

入会申込

当会は会員制の研究会となっています。法人会員あるいは協力会員へのご登録をお願いします。大学や研究機関に所属される方は個人会員として登録することが出来ます。詳しくは当会会則 「会員」・「参加費」をご覧ください

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